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Line Mode Browser : ウィキペディア日本語版
Line Mode Browser[らいんもーどぶらうざ]

Line Mode Browser(ラインモードブラウザ、LMB、www)は、2番目に開発されたウェブブラウザ。複数のオペレーティングシステム移植された最初のブラウザである。単純なコマンドラインインタフェースを使用するため、様々なコンピュータや端末からインターネットにアクセスできる。1990年に開発が始まり、その後 World Wide Web Consortium (W3C) がlibwwwライブラリの使用例および評価用コードとして保守してきた。
== 歴史 ==
CERNでの "World Wide Web" プロジェクトの基本的コンセプトのひとつとして「誰でも読めること」があった。1990年、ティム・バーナーズ=リーは既に世界初のブラウザ WorldWideWeb を書いていたが、このプログラムはNeXT製コンピュータ上でしか動作せず、NeXTのマシンはあまり普及していなかった〔。WYSIWYGエディタ機能も備えたWorldWideWeb をより一般的だがチームが不慣れな X Window System 向けに移植することは困難だった〔。チームはCERNでインターンとして働いていた数学科の学生を新メンバーとし、ウェブページの編集機能を省いた基本的なブラウザを書かせ、当時の多くのコンピュータで使えるものにしようと考えた〔。Line Mode Browser という名称は、テレタイプ端末などの初期のコンピュータ端末でも使えるよう、文字だけを表示し、文字だけを入力するようにしたことに由来する〔〔。
開発は1990年11月に始まり、1990年12月には動作しはじめている。開発には、PRIAM (PRojet Interdivisionnaire d'Assistance aux Microprocesseurs) というCERN内のマイクロプロセッサ開発を標準化するプロジェクトの機材を使った。開発期間が短かったことの要因として、C言語を単純化した方言を使っていた点が挙げられる。当時、標準規格である ANSI C はまだ全プラットフォームで利用可能という状態ではなかった〔。1991年3月、VAXRS/6000Sun-4というシステム向けのバージョンが一部にリリースされた。一般公開バージョンをリリースする前に、素粒子物理学界でよく使われている (CERNLIB) に組み込まれている〔〔。最初のベータ版が1991年4月8日にリリースとなった。1991年6月にはバーナーズ=リーがネットニュースの ''alt.hypertext'' にてこのブラウザを紹介している。インターネット経由で(世界初のウェブサーバでもある) ''info.cern.ch'' というマシンにtelnetでログインし、誰でもこのブラウザを使うことが可能だった。1991年は World Wide Web のニュースが世界中に広まっていった年であり、CERNでのプロジェクトやドイツDESYといった研究所に世界中の注目が集まるようになった〔。
最初の安定版であるバージョン1.1は、1992年1月にリリースされた〔。1992年10月にリリースされたバージョン1.21から、共通コードをライブラリ化したものを使用するようになった(このライブラリが後のlibwwwである)〔。主要開発者であるペローはMacWWWプロジェクトに関与するようになり、2つのブラウザは一部ソースコードが共通化されるようになった。1993年5月の ''World Wide Web Newsletter'' で、バーナーズ=リーはこのブラウザをパブリックドメインとし、新規クライアントサポート作業を減らすことを発表。1995年3月21日、バージョン3.0のリリースをもってCERNは Line Mode Browser 保守の全責任をW3Cに移管した〔。Line Mode Browser と libwww は密接に結び付けられ、ブラウザ単体のリリースは1995年を最後とし、その後はlibwwwの一部とされるようになった。
電子メールでウェブページをフェッチして閲覧するは、Line Mode Browser をベースとしている。Line Mode Browser は各種OSで動作する唯一のウェブブラウザだったため、ウェブ黎明期には広く使われた。統計によれば、1994年1月からMosaicがウェブブラウザの状況を一変させ、Line Mode Browser を使って World Wide Web にアクセスするユーザーは2%にまで減った。テキストのみのウェブブラウザとしては、より柔軟性のあるLynxが登場し、Line Mode Browser はほぼ役目を終えた。その後はlibwwwの評価用アプリケーションとなっている。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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